はるか昔・・・琉球の国で。

琉球ははるか昔、豊かな自然が広がり、清らかな森や、透き通る海に囲まれて平和な島だった。
ある日、人里に住む村の頭のマチューが、人々から信仰が厚かったカミンチュを邪魔者扱いして亡き者にしようとした。その弾圧を恐れたカミンチュは息子である兄弟二人を森に隠し、動物たちに彼らの命を託した。その兄弟がニライとカナイである。それから彼らは森で動物たちを家族として穏やかに暮らしていた。
時が過ぎ、成長したニライ・カナイは人里に住む娘、ウトと出会い、その清らかな心に触れ三人は友情を深めた。だが二人はウトの父親が母を亡き者にしたマチューだと知る。
そんな中、沖縄に大きな嵐が襲ってきた。村の頭は不安になった村人を味方につけるため、この禍いは亡きカミンチュが残した兄弟の仕業だと、村人を先導して森に火を放った。
ニライとカナイはマチューと立ち向かい、動物と人間たち間で、争いを鎮めることができるのか。運命に翻弄される兄弟のゆくえは…?

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